Last Update : 2003/04/08

タッチアンドゴー

一通り基本操作を訓練すると、今度は場周経路(トラフィックパターン)を回る連続離着陸訓練(タッチアンドゴー)で各種離着陸操作を行います。滑走路を1辺とする長方形の場周(レーストラックという呼び方もあるそうです)を決められた手順で飛びますが、C172で約6分/周の間にすることがいろいろあるので、マゴマゴしていると鬼軍曹から「次!」と言われます。

離着陸訓練では、短い滑走路を想定した短距離離着陸と、荒れ地または雪面などを想定した不整地離着陸などを含む課目を練習しますが、それぞれの詳細は省略。トラフィックパターンを離陸してから再度着陸するまで平均して約6分、その間にすべきこと、そして情け容赦なく飛んでくる鬼軍曹のお言葉を思いつくまま書いてみようと思います。

■6分間の中身
いつものように離陸、指定の上昇速度を維持しながら400−500フィートまで上昇して左旋回(右の場合もあり)、滑走路と直角をなす方位(クロスウィンドレグ)でそのまま上昇、しばらく飛んだ後にもう一度左旋回して滑走路と平行に反対方位(ダウンウィンドレグ)へ飛びますが、その辺りでパターン指定の高度(地上800フィート前後)に到達するので、水平飛行に移ります。

クロスウィンドからダウンウィンドまでの間に徐々に忙しい時間になります。高度計の確認、見張り、スロットル調整、チェックリスト実施…その間に当然交信もこなします。こうして書いてみると「大したことないじゃん」と自分でも思いますが、やっている最中は、とりあえず水平飛行に入ったら一息つけたいもの。ところが数分後には降りなければならないので、それも許されないわけです。ちょっとでも気を許すと、鬼軍曹の「何をしてる!」という一喝が来ます。

まったく容赦ありません。ダウンウィンドへの旋回が終わるとすぐ「チェックリスト!」その後、着陸滑走路の中間点(ミッドフィールド)に来るとスロットルを絞って減速しますが、チェックリストに手間取ったりちょうど管制塔から呼ばれたりしてその操作を失念すると「ミッドフィールド!」スロットルを絞ると機首が下がるので、それを支えるためにトリム(昇降舵の釣り合い)を取って高度を維持しつつ速度を下げますが、ちょっと高度計がふらつくと「高度計を見ろ!」そうこうしている内にフラップ(下げ翼)を下げ始める滑走路の末端の横を通過しますが、同様に手間取ってると「フラップ!」フラップを下げると機首が若干上がるので再度トリムを取りますが、これにもたついて高度計がふらつくと「高度計!上がるな、下がるな!」

滑走路末端が左斜め後45度に見えたら再度左旋回、滑走路と再度直角をなす方位(ベースレグ)に飛び、降下を始めますが、ここでうっかりすると指定の進入速度をオーバーします。すると、今度は「速度計!」と来ます。そして、滑走路に正対するファイナルレグへの左旋回。旋回開始位置かと思って旋回を始めると「まだ早い!ちゃんと決まったラインに沿って飛べ!」最初はそれが分からないので旋回が早かったり遅かったりするわけですが…あとはその時の風向きや風力によっても変わってくるでしょう。いずれにしてもファイナルレグに乗って進入することになっているので、それが出来ない内はいろいろ言われるのも仕方ないところですが、まったく容赦なく攻め立ててくれます…。

降下を続け、滑走路にたどり着けると確信を得たら徐々にスロットルを絞り、末端通過までには完全に絞り切ります。その後は接地直前までに機首上げ、左右の微調整などが入りますが、目標はスムーズな接地。本来はここで決まった速度の範囲、接地姿勢などの「型」ができていなければなりませんが、初心者はいろいろな要件が重なって「ドシーン」「ガシャーン」と降ります。私も例外ではありませんでした。ここでも当然お小言をもらいますが、正確に何を言われたか忘れてしまいました…こうした訓練を来る日も来る日も繰り返すことになります。




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